レスベラトロールとは

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レスベラトロールとは?
植物が体を守るためにつくるポリフェノールの一種であるレスベラトロールを配合したサプリです。1939年に北海道帝国大学(現・北海道大学)によってバイケイソウから発見され、1992年にはアメリカ・コーネル大学によって赤ワインに含まれていることが明らかとなりました。
レスベラトロールには、化学構造の違いにより「トランス型」と「シス型」があります。そのほかにも、2つのレスベラトロールが合わさった「2量体」や、グルコースなどの糖と合わさった「配糖体」など、様々な種類のレスベラトロールがあります。
その中でも、トランス型レスベラトロールが近年脚光を浴びています。欧州各国の中でフランス人が、比較的乳製品や肉類などの動物性脂肪分の多い食生活を送っているにもかかわらず、健康を維持する人の割合が高いことに由来する、「フレンチパラドックス」の鍵を握る成分といわれています。様々な健康維持に役立つことが期待できる成分として、今なお研究が進められています。
レスベラトロールの種類

一言にレスベラトロールといっても、実は構造の違いによって様々なレスベラトロールが存在します。
レスベラトロールには、化学構造の違いによって「トランス型」と「シス型」の2種類が存在します。そのほかにも、2つのレスベラトロールが合わさった「2量体」や、グルコースなどの糖と合わさった「配糖体」など、様々な種類のレスベラトロールがあります。レスベラトロールについての論文は、その多くがトランス型のレスベラトロールを使った研究について書かれています。そのため、レスベラトロールサプリメントを選ぶ際には、トランス型を使ったものを選ぶことが大切です。
また、トランス型レスベラトロールが1粒に何ミリグラム配合されているかに注目することも大きなポイントです。含有量を多く見せるために、トランス型以外のレスベラトロールをすべてまとめて「総レスベラトロール量」として 含有量を表記してあるものがありますので、間違えないように注意してください。
レスベラトロールを含む食品

レスベラトロールは、ブドウの果皮部・新芽や赤ワイン、ピーナッツの薄皮などに多く含まれています。
赤ワイン:0.2~5.8mg/L Gu X et al.(1999)
ピーナッツ:0.18~0.71mg/100g
赤ブドウ:0.15~0.78mg/100g Higdon et al. (2005)
ココアパウダー:0.14~0.23mg/100g W.Jeffrey et al.
イタドリ原料レスベラトロールの問題点

イタドリは、レスベラトロールを含む多年生の植物です。日本をはじめとした東アジアに広く分布しており、日本では地方によってスカンポ、イタンポ、ドングイ、ゴンパチなどと呼ばれています。繁殖力が非常に高く、IUCN(国際自然保護連合)が定める「世界の侵略的外来種ワースト100」に選定されています。
さまざまなレスベラトロール原料のなかでも非常に安価であるため、海外ではイタドリを使ったレスベラトロールサプリメントが多く存在しています。
ですが、日本ではイタドリ由来のレスベラトロールを配合したサプリメントの製造・販売が禁止されています。イタドリには緩下作用や利尿作用があるエモジンという成分が含まれており、そのことから虎状根と呼ばれる漢方薬の原材料とされているため、医薬品となるのです。
また、精製が充分でないイタドリ原料を使ったレスベラトロールサプリメントには、このエモジンが含まれている可能性があります。
フレンチパラドックスとは

フレンチパラドックスとは、欧州各国の中でフランス人が、比較的乳製品や肉類などの脂肪分の高い食生活を送っているにもかかわらず、健康を維持する人の割合が高い現象です。
フランス料理といえば、肉にバターやクリームをたっぷり使ったソースをかけた高脂肪・高カロリーのメニューを思い浮かべます。もちろんフランス人が毎日のようにフランス料理のフルコースを食べているわけではありませんが、事実、年間一人あたりの肉の消費量はヨーロッパでトップですし、乳脂肪の消費量も平均を上回っています。
ところが、このように動物性脂肪の摂取量が高い食生活を送っているにもかかわらず、フランス人は健康を維持する人の割合が高いことが分かりました。この謎がフレンチパラドックスです。
研究の結果、この謎を解く鍵は「赤ワイン」にありました。フランス人の年間1人あたりのワイン消費量は世界第1位。これはドイツ人の2.5倍、イギリス人の6.5倍、日本人の70倍にものぼります。各国のワイン消費量と心臓病による死亡率の関係を調査したところ、ワイン消費量が多い国ほど心臓死亡率が低いことがわかりました。
レスベラトロールの論文数

レスベラトロールは1939年に北海道帝国大学(現・北海道大学)によってバイケイソウから発見され、1992年にはアメリカ・コーネル大学によって赤ワインに含まれることが報告されました。
1997年にその健康維持に役立つことが報告されたことをきっかけに、世界中でさかんに研究されるようになりました。2013年には論文発表数が累計6,000本を突破するなど、レスベラトロールについての研究は年々加速しています。
レスベラトロールサプリメントを選ぶポイント
原材料や栄養成分などがしっかりと表記されているもの。
一言にレスベラトロールといっても、様々な原料を使ったものが存在します。見た目ではその中身が分かりにくいサプリメントだからこそ、しっかりと製品情報が明記されていることが重要です。
「総レスベラトロール量」ではなく、「トランスレスベラトロール量」がしっかりと表記されているもの。
レスベラトロールについての論文は、その多くがトランス型のレスベラトロールを使った研究について書かれています。そのため、レスベラトロールサプリメントを選ぶ際には、トランス型を使ったものを選ぶことが大切です。
「合成品」や「イタドリ由来原料」を含まないもの。
日本ではイタドリは医薬品の原材料とされているため、イタドリ由来のレスベラトロールを配合したサプリメントの製造・販売が禁止されています。
しっかりとした工場で製造管理が行われているもの。
厳しい品質管理・製造管理のもとで、安全性や品質が確保された国内のGMP認定工場で製造されたものを選びましょう。
余分な成分が含まれていないもの。
からだのために毎日飲むものですから、添加物などの余計な成分が極力少ないものを選ぶことをおすすめします。